軽貨物ドライバーとして働くとき、必ず直面するのが「車建て」か「個建て」かという報酬体系の選択です。
この違いを理解していないと、同じ仕事量でも収入に大きな差が出ることがあります。現役ドライバーとして両方を経験した立場から、それぞれの特徴・メリット・デメリットをリアルに解説します。
車建て・個建てとは?まず基本を理解しよう
車建て(くるまだて)とは
車建てとは、1日・1ルートあたりの固定金額で報酬が支払われる契約形態です。配達した個数に関係なく、「この区域を担当したら◯万円」という形で報酬が決まります。
例:「毎日A区域の配達担当で月30万円固定」のようなイメージです。
個建て(こだて)とは
個建てとは、配達した荷物1個ごとに単価が設定され、配達数に応じて報酬が変わる契約形態です。たくさん配れば配るほど収入が増えます。
例:「1個あたり150円×200個配達=日給3万円」のようなイメージです。
車建てvs個建て 比較表
| 比較項目 | 車建て | 個建て |
|---|---|---|
| 報酬の決まり方 | 1日・1ルート固定 | 配達個数×単価 |
| 収入の安定性 | ★★★★☆(安定) | ★★☆☆☆(変動あり) |
| 稼げる上限 | △(固定のため上限あり) | ○(個数次第で青天井) |
| 繁忙期の恩恵 | △(荷物が増えても報酬同じ) | ○(荷物増=収入増) |
| 閑散期のリスク | ○(荷物が少なくても報酬同じ) | △(荷物減=収入減) |
| 向いている人 | 安定収入を求める人 | 稼ぎたい・体力に自信がある人 |
| 代表的な委託先 | 佐川急便・ヤマト(一部) | Amazon・ヤマト(一部)・郵便局 |
車建てのメリット・デメリット
✅ 車建てのメリット
- 収入が安定する:荷物の多い少ないに関わらず、毎月ほぼ同じ収入が見込める
- 閑散期でも安心:年明けや梅雨など荷物が少ない時期でも報酬が下がらない
- ペース配分しやすい:1日の仕事量が大体決まっているため、無理な配達を迫られにくい
- 精神的に楽:「もう1個でも多く」という焦りが少なく、ゆとりを持って働ける
❌ 車建てのデメリット
- 繁忙期に損をする感覚:年末年始など荷物が爆増しても報酬は変わらない
- 収入の上限がある:どれだけ頑張っても報酬は固定なので、努力が収入に直結しにくい
- 効率を上げるモチベーションが出にくい:早く終わっても報酬は同じ
個建てのメリット・デメリット
✅ 個建てのメリット
- 稼ぎが青天井:1日200個・300個と配達できれば、その分収入が増える
- 繁忙期に一気に稼げる:年末やセール時期など荷物が増える時期に収入アップ
- 努力が収入に直結:効率化・スピードアップの工夫がそのまま給料に反映される
- ルート次第では高単価も:再配達が少ないエリア・法人が多いルートなら効率よく稼げる
❌ 個建てのデメリット
- 閑散期は収入が激減:荷物が少ない時期は日給が1万円を下回ることも
- 体力的にきつい:稼ぐためには大量配達が必要で、疲弊しやすい
- 再配達・不在が多いと効率ダウン:マンション集中エリアや不在率の高いルートは稼ぎにくい
- 収入の予測が立てにくい:月によって収入差が大きく、生活費の計画が難しい
あなたに向いているのはどっち?
車建てが向いている人
- 安定した収入で生活設計をしたい人
- 軽貨物を始めたばかりで仕事のペースをつかみたい人
- 体力に不安があり、無理なく続けたい人
- 副業・掛け持ちで安定的に稼ぎたい人
個建てが向いている人
- 稼ぎを最大化したい・がっつり稼ぎたい人
- 体力・スタミナに自信がある人
- 効率化が得意・ルートを工夫するのが好きな人
- 繁忙期(年末など)に集中して稼いで閑散期は休みたい人
主要委託先の報酬体系
| 委託先 | 報酬体系 | 目安単価 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ヤマト運輸 | 個建て中心 | 150〜200円/個 | 量が多くコース安定。繁忙期に稼ぎやすい |
| 佐川急便 | 車建て中心 | 月25〜35万円 | 固定収入。法人荷物多く効率よし |
| Amazon(DSP) | 個建て | 130〜180円/個 | 荷物量が多く安定。専用アプリで管理しやすい |
| 日本郵便 | 個建て | 120〜160円/個 | ゆうパック・ゆうメール担当。不在が多めの傾向 |
| 西濃運輸・福山通運 | 車建て | 月20〜30万円 | 法人・企業向け多く、比較的楽な傾向 |
※単価・報酬はエリアや条件により異なります。あくまで目安です。
現役ドライバーが教える「稼ぎ方」の結論
結論から言うと、開業直後は車建て、慣れてきたら個建てで稼ぐのが王道パターンです。
最初のうちはルートの把握・時間管理・お客様対応など覚えることが多く、収入が不安定だと精神的にも辛くなります。車建てで安定しながら経験を積み、自信がついてきたら個建て案件に挑戦するという順序が、長く続けるコツです。
また、両方を組み合わせることもできます。たとえば佐川の車建て契約をベースにしながら、週末だけAmazonの個建て案件を入れるといった形です。
まとめ
- 車建て:安定・ゆとり重視。初心者や安定収入を求める人向け
- 個建て:稼ぎ重視・体力勝負。がっつり稼ぎたい人向け
- 開業初期は車建てで安定させ、慣れたら個建ても検討
- 委託先によって体系が異なるので、契約前に必ず確認する
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