黒ナンバーの任意保険はいくら?現役軽貨物ドライバーの実際の契約内容と保険料を公開

黒ナンバーの任意保険 実際の契約内容と月額保険料 お金・税金

「黒ナンバーの任意保険って、結局月いくらかかるの?」

軽貨物で開業する人が、車両の次にぶつかるのがこの疑問です。ネットで調べても「月1万〜3万円が目安」みたいなふわっとした話ばかりで、実際の契約内容を出している記事はほとんどありません。

なのでこの記事では、現役の軽貨物ドライバーである僕が実際に契約した黒ナンバーの任意保険を、補償内容・等級・月額保険料まで全部出します。

※この記事で扱うのは「自動車保険(任意保険)」だけです。荷物を補償する貨物保険は別の話なので、ここでは触れません。

結論:僕の黒ナンバーの任意保険は月13,910円

先に結論です。

保険会社・商品あいおいニッセイ同和損保「タフビズ 事業用自動車総合保険(プラスSプラン)」
対象車日産の営業用軽四輪貨物車(初度登録 平成27年)
対人賠償無制限
対物賠償無制限(免責なし)
人身傷害3,000万円(搭乗中のみ)
車両保険なし
ロードアシスタンスなし
弁護士費用特約なし(自家用車の保険で加入)
運転者限定・年齢条件限定なし/年齢条件対象外
等級7等級(ノンフリート)
保険料月額13,910円(口座振替・12回払い)
年間にすると166,920円

※2026年9月時点の僕の契約内容です。保険料は車種・等級・補償内容・保険会社によって変わります。

年間約17万円。ガソリン代の次くらいに重い固定費です。これを「高い」と見るか「安い」と見るかは、次の中身を読んでから判断してください。

そもそも黒ナンバーに任意保険は必要?

法律上、強制なのは自賠責保険だけです。ただ、軽貨物で任意保険なしはまずありえません。理由はシンプルで2つ。

  1. 自賠責は対人だけ、しかも上限がある。相手の車や家、店舗を壊したときの対物賠償はゼロです。
  2. 委託元・元請けの多くが任意保険加入を条件にしている。入っていないと、そもそも仕事を受けられません。

毎日何十軒も住宅街を回る仕事なので、自家用車より事故リスクは確実に高い。ここをケチる理由はありません。

なぜこの補償内容にしたのか

対人・対物を無制限にした理由

一番の理由は、「対人・対物ともに無制限」を契約条件にしている元請けがあるからです。ここを削ると受けられる案件が減るので、実質的に選択肢はありませんでした。

それに、対物は相手次第で賠償額が跳ね上がります。店舗や高級車に突っ込んだら数千万円もありえる。ここは無制限一択です。

車両保険を付けなかった理由

僕の車は中古で走行距離も多いので、車両保険を付けても保険金の上限(車両の時価)が低く、保険料に見合わないと判断しました。

逆に、新車や高年式の車をローンで買った人は、壊れたら借金だけ残るので車両保険を検討すべきです。「車の時価」と「壊れたときに自腹で直せるか」で判断するのがおすすめです。

この保険会社を選んだ理由

正直に言うと、委託会社が保険の代理店をやっていたからです。手続きがまとめてできて、万が一のときも話が早い。

黒ナンバーは、自家用車向けのネット型(ダイレクト型)保険では加入できないケースが多く、代理店経由が基本になります。委託先や同業の先輩に「どこの代理店使ってる?」と聞くのが一番早いです。

等級が7等級なのは、個人事業主2年目の契約だから

僕は個人事業主として2年目の契約なので、等級は7等級です。1年目を経て、ゼロからのスタートではなくなっている分、割引が効いています。

参考までに、1年目の保険料は月額18,800円でした。2年目の今は13,910円なので、月に4,890円、年間で58,680円下がっています。

月額年額
1年目18,800円225,600円
2年目(今回)13,910円166,920円
差額-4,890円-58,680円

1年目との違いは、等級だけではありません。1年目は弁護士費用特約を付けていましたが、2年目は自家用車の保険で入っているため外しました。この差額には、等級による割引と、特約を外した分の両方が含まれています。

特約の重複を外すのは保険料を下げる定番の方法ですが、自家用車の保険の特約が、黒ナンバーでの仕事中の事故にも使えるかどうかは、保険会社や契約によって違います。外す前に、必ず自分の契約内容を確認してください。

僕は外す前に、自家用車の保険の代理店に確認しました。「黒ナンバーでの仕事中の事故にも使える」という回答をもらったうえで外しています。ただしこれは僕の契約での回答です。あなたの契約も同じとは限らないので、自分の代理店に確認してください。

ただし、等級の扱いは保険会社や契約内容によって違うかもしれません。何等級からスタートになるのか、他の保険から引き継げるのか、割引率がどうなるのかは、会社ごとにルールが異なります。この記事はあくまで「僕の場合の一例」として読んで、加入前に必ず自分の保険会社・代理店に確認してください。

保険料を左右するポイント

同じ黒ナンバーでも、保険料は人によってかなり変わります。主に効いてくるのはこのあたりです。

  • 等級:一番影響が大きい。新規の人は割高スタートになりがち。
  • 車両保険の有無:付けるとかなり上がる。
  • 運転者の範囲・年齢条件:本人限定などにできると下がる場合がある。
  • 人身傷害などの補償額:金額や範囲(搭乗中のみ等)で変わる。
  • ロードサービスなどの特約:付けるほど上がる。

自家用車で育てた等級を黒ナンバーに引き継げるかどうかは、車種・用途や保険会社によって扱いが違います。開業前に今の保険会社と代理店の両方に必ず確認してください。ここを知らずに新規契約すると、年間数万円単位で損する可能性があります。

保険料は年々上がっている。来年も同じとは限らない

もうひとつ、知っておいてほしいことがあります。自動車保険の保険料は、ここ数年上がり続けています。

2026年1月には、大手損保が自動車保険を一斉に値上げしました。報道ベースでは、損保ジャパンが平均約7.5%、三井住友海上が約7%、あいおいニッセイ同和損保が約6%の引き上げです。僕の契約先も含まれています。

値上げの主な理由

  • 修理費が上がっている:修理費のうち部品代が約6割、工賃が約4割を占めます。運転支援システム(ADAS)などの高性能化で部品が高くなり、物価上昇で工賃も上がっています。
  • 人件費・賃金の上昇:賃金水準が上がると、被害者への休業損害などの賠償額も増えます。
  • 事故件数が高止まり:事故が減らないので、支払う保険金の総額が増えています。

業界全体の目安になる「参考純率」も、2024年に平均5.7%引き上げられています。理由として挙げられているのは、車両の高性能化による修理費の高額化と、急な物価上昇です。

さらに、強制加入の自賠責保険も2026年11月1日以降に始まる契約から、平均6.2%の値上げが決まっています。13年ぶりの引き上げです。自賠責は車検のたびに払うので、黒ナンバー車でも負担は増えます。

※上の数字は業界全体や各社の平均です。事業用の黒ナンバーに同じ率がそのまま当てはまるとは限りません。

ちなみに、僕の2年目の契約は10月開始なので、この1月の値上げより後の契約です。それでも1年目より下がったのは、等級と特約の見直しが効いたからだと思っています。逆に言えば、そういう見直しをしないと、保険料は放っておいても上がる方向です。

だから、保険料は「去年と同じ」ではなく「上がる前提」で固定費に組んでおくのが安全です。毎月の固定費全体の考え方は、軽貨物ドライバーの経費・固定費の記事も参考にしてください。

参考:大手3損保の2026年1月自動車保険改定(保険業界紙)、損害保険料率算出機構 参考純率改定、自賠責保険料 2026年11月値上げ(保険比較サイト)

維持するうえで一番大事なこと:事故らないこと

当たり前すぎる話ですが、軽貨物の保険はこれに尽きます。個人事業主が事故を起こすと、ダメージは2段階で来ます。

  1. 売上が止まる:車が直るまで走れない=その間の収入がゼロ。
  2. 保険料が上がる:保険を使うと等級が下がり、翌年以降の保険料が数年間上がり続ける。

つまり「保険に入ってるから大丈夫」ではなく、保険は最後の砦で、使わないのが一番安い。時間に追われて焦る日ほど、ここを思い出してほしいです。

事業用の見積もりは、対応している会社に絞って取る

ここまで僕の例を出してきましたが、同じ13,910円になる人はほぼいません。車、等級、運転者の範囲、補償の付け方で大きく変わるからです。

ただ、黒ナンバーは自家用車向けのネット見積もりでは対象外になることが多く、そもそも比較の入口が少ないのが実情です。相場感をつかむには、事業用(黒ナンバー)を扱っている会社に絞って、自分の条件で見積もりを取るのが早いです。

なお、僕自身は委託先の代理店経由で加入したので、この後に紹介する会社は使っていません。事業用の見積もりを取れる選択肢のひとつとして載せています。

保険料そのものや月々の固定費の考え方は、黒ナンバーの任意保険はどこで入る?保険料の相場と貨物保険まで解説した記事や、毎月かかる固定費・変動費をまとめた記事もあわせてどうぞ。

まとめ

  • 僕の黒ナンバーの任意保険は月13,910円(年間166,920円)、7等級・車両保険なし
  • 対人・対物は無制限が基本。元請けの条件になっていることも多い
  • 車両保険は「車の時価」と「自腹で直せるか」で判断
  • 加入は代理店経由が基本。委託先に聞くのが早い
  • 等級の引き継ぎは開業前に必ず確認
  • 保険料は年々上がる傾向。「上がる前提」で固定費に組む
  • 一番の節約は事故を起こさないこと

保険料は開業後ずっと続く固定費です。「なんとなく勧められたプラン」で決めず、自分の車と働き方に合わせて中身を選んでください。

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